8月2日午前10時30分から、静岡地方裁判所201号法廷にて、第5回口頭弁論期日が開かれました。
被告からは準備書面3、原告からは準備書面4がそれぞれ提出されました。
(原告が提出した準備書面4はこちら)
日本で原子力発電を選択する必要性がないことを論証しています。
内閣府が設置した「南海トラフの巨大地震モデル検討会」は、今年3月31日に第一次報告を発表し、その中で、一般防災用として、南海トラフの連動地震が発生した場合のマグニチュードは「9.0以上」、静岡県付近では「震度7」、浜岡原発が立地する御前崎市付近での津波高は「21m」を想定しています。
(「南海トラフの巨大地震モデル検討会」のホームページはこちらからご覧下さい。)
私たちはこの第一次報告を受け、中部電力に対し、浜岡原子力発電所では「震度7」の地震動や「津波高21m」を想定した対策を取っているかを問いました(前回提出した原告準備書面3はこちら。求釈明事項はP52以下。)。
中部電力の回答は、結論的には、「現時点で「南海トラフの巨大地震モデル検討会」の第一次報告(震度7、津波高21m)を踏まえた対策は取っていない」というものでした。
また、中部電力は、被告準備書面3において、
「被告は、原子力安全・保安院の指示に基づき、東北地方太平洋沖地震の知見を踏まえた本件原子力発電所の地震動及び津波の影響に関する安全性評価を実施することとしている。この評価は、平成23年8月に内閣府に設置された「南海トラフの巨大地震モデル検討会」が平成24年3月31日に公表した第一次報告に用いられたデータ及び同検討会が同年8月下旬に公表する予定の追加検討結果についてもそれらに用いられたデータの提供を受け、それらの内容を確認し、本件原子力発電所で想定すべき地震動及び津波について検討したうえで行う予定である。」と述べています。
つまり、データ入手も、検討も、これからだ、というのです。
しかし、中部電力は、再稼働を前提に、電気料を原資とした巨費を投じて防潮堤の工事を続けています。
私たちは、中部電力に対し、追って、「南海トラフの巨大地震モデル検討会」の検討結果によっては、浜岡原発の廃炉を検討する余地があるのか否か等について、さらに釈明を求める予定です。
次回の裁判は、10月25日(木)10時30分~と指定されました。
今後とも応援をよろしくお願いいたします。