【2020年12月3日】第43回口頭弁論期日が開催されました
<本訴の第43回口頭弁論期日>
2020年12月3日午後3時30分から、静岡地方裁判所201号法廷にて、本訴の第43回口頭弁論期日が開かれました。
私たち原告は、「準備書面45」を提出しました。
私たち原告は、裁判所に対し、進行についての意見を述べました。
すなわち、建屋直下の断層について、被告が敷地内では活断層ではないと主張しているところ、原告は平成29(2017)年6月に活断層だと主張している(原告「準備書面32」)。被告はさらなる反論について、社内の意見がまとまってないとして、もう3年と146日もその反論していない。これは異常な時間である。裁判所には当たり前の訴訟指揮をしてほしい旨を強く抗議しました。
私たちは、今回提出した「準備書面45」について、以下のように口頭での補足説明を行いました。
アスペリティ(強振動生成域)について、原告は既に2012年の「準備書面5」
で主張しています。
それからもう8年も経過したにも関わらず、被告からは認否(相手の準備書面上の個々の主張について認める・認めないを明らかにすること)がまだなされていません。
被告からは、「準備書面(34)」が提出されました。
被告は、この書面について、以下のように口頭での補足説明を行いました。
平成26年に被告が公表したロードマップについて、新規制基準が策定される以前に原子力安全・保安院(当時)の指示によるストレステストは実施していない。また、新規制基準に則っての安全性工場評価も実施する段階にはなかった。したがって、ロードマップでは、安全性向上評価を行う時期については見込みを記載したものである。
また、クリフエッジを特定しなければ原子力発電所の安全を確保できないというものではない。
裁判所は、被告に対し、訴訟の準備状況を聞きました。
被告は、敷地内断層の安全性について、順に検討して、固まったら主張立証すると答えました。H断層系に属する各断層の性状のデータについては今検討しているとのことでした。
また、津波については評価を検討しているとのことでした。
裁判所は、被告の準備状況について、遺憾と述べました。
原告としては、裁判所が遺憾を表明されたことは評価すると述べました。
さらに、原告は、被告が原子力規制委員会ではコメントしていることについて、訴訟ではしてないことについて、司法が被告によって軽んじられている旨を述べました。
原子力規制委員会と裁判所とは別の判断でもよいことだし、ドイツのメルケル首相は原子力発電所を全部廃止した旨も述べました。
最後に、被告は、口頭で以下の報告をしました。
◎安全性対策工事の進行状況◎
4号機の再循環ポンプと耐震性について、御前崎市立ち会いの下、静岡県による点検を受けた。
被告のホームページで公開している。
3号機及び5号機については特に無い。
◎原子力規制委員会の審査◎
敷地の地質構造について、H断層系について概ねの理解を得られた。
<本訴の進行協議期日>
本訴の進行協議が行われました。
原告から被告に対し、原告「準備書面45」の求釈明について、答えてほしい旨述べました。被告は書面を提出するとのことでした。
争点整理表について、裁判所から、原告に対し、請求の趣旨について整理の示唆がありました。
<記者会見>
これらの期日終了後、記者会見が裁判所に隣接する弁護士会館で行われました。
記者会見の要旨につきましては、こちらをご覧ください。
2020年12月3日 記者会見要旨
取材にいらっしゃっていただいた記者の皆様、ありがとうございました。
<次回の裁判期日>
次回の裁判は、令和3年2月9日(火) 午前10時30分@静岡地方裁判所 と指定されています。
<今後の予定>
次々回期日:令和3年4月27日(火) 午前10時30分
その次の期日:令和3年7月13日(火) 午前10時30分
今後とも応援をよろしくお願いいたします。
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