【2014年7月24日】第14回口頭弁論期日・第8回仮処分進行協議期日が開催されました
<本訴の第14回口頭弁論期日>
2014年7月24日午後2時から、静岡地方裁判所201号法廷にて、本訴の第14回口頭弁論期日が開かれました。
■原告提出書面■
私たちは、前回とこの期日の間に、原告準備書面18、原告準備書面19、原告準備書面20、原告準備書面21、原告準備書面22、原告準備書面23を提出しました。
これらの書面の要旨は、次のようになります。
この書面では、以下の点を指摘しました。
(1) 旧安全審査指針が妥当でなかったこと~福島事故が防げなかったこと
(2) 新規制基準に問題があること
この書面では、立地審査指針は、原発の敷地内に限定されていたこと、事故自体を矮小化して捉えていたことを指摘しました。
この書面では、新規制基準の問題点を指摘しました。
この書面では、水蒸気爆発の危険性を指摘しました。
すなわち、福島原発事故は「水素爆発」であったが、「水蒸気爆発」は、その「水素爆発」よりも破壊力が大きいことを指摘しました。
また、浜岡原発5号機は、改良型沸騰水型軽水炉(ABWR)ですが、Mark-Ⅰ型(またはその改良型)のBWRと比較して、水蒸気爆発の危険性が高いことを指摘しました。
この書面では、大飯原発判決(福井地方裁判所、平成26年5月21日)について述べました。
すなわち、判決は、福島原発事故という「世界の原子力の歴史に残る大事故」を目の当たりにし、正面から原子力発電所の安全性について判断したことの大いなる意義を述べました。
さらに、この判決は、本件浜岡原発訴訟よりも後の平成24年に訴え提起されましたが、1年4ヶ月の審理期間で浜岡訴訟よりも早く判決が出されました。
これは、新規性基準適合性審査の完了を待たずに判断したこと、また立証活動においても、証人尋問を実施せず、書証(紙の証拠)を中心に実施されたことが理由として考えられることを指摘しました。
そこで、我々は、本件浜岡原発訴訟においても、裁判所に早期の判断を願いたいとも述べました。
この書面では、以下の(2)のように、求釈明を行いました。
(1) 大飯原発判決の地震動に対する判断
大飯原発判決では、被告関西電力の基準地震動の策定が甘いこと、各地の原発で基準地震動を上回る地震が発生していること、被告関西電力は、クリフエッジ(プラントの状況が急変する地震、津波等の負荷のレベル)を、1260ガルと特定したが、それでは全く足りないことなどを判断しています。
(2) 求釈明
我々は、被告に対し、①地震動、②津波、③炉心の燃料についての全交流電源喪失及び最終ヒートシンク喪失に係る日数について、各クリフエッジを明らかにするよう、求釈明しました。
■被告提出書面■
被告は、準備書面(10)を提出しました。
被告によれば、我々の準備書面13と14へ応答したものだとのことでした。
なお、被告によれば、我々の準備書面18と19に対する応答は、次回期日で提出の準備とのことでした。
また、我々の準備書面16と20について(基準地震動や津波などについて述べたものです)、検討中であり、次々回期日に間に合うように準備したいとのことでした。
それ以外の準備書面は、次回もしくは次々回までに提出できるように準備中とのことでした。
<仮処分についての第8回目の進行協議期日>
また、口頭弁論期日の終了後、仮処分についての第8回目の進行協議期日が開かれました。
原告は、被告に対し、原告準備書面23の求釈名は簡単なので、次回回答してほしいと伝えました。
被告は、検討すると答えました。
また、我々は、裁判所に対し、早期のご判断をお願いしました。
<記者会見>
これらの期日終了後、記者会見が裁判所に隣接する弁護士会館で行われました。
記者会見の要旨につきましては、こちらをご覧ください。
平成26年7月24日記者会見要旨
今回は、たくさんのマスコミの方に取材にお越しいただきました。
ありがとうございました。
<次回の裁判期日>
・裁判について
次回の裁判は、平成26年9月4日(木)午前10時30分(再び午前中の期日です)@静岡地方裁判所 と指定されています。
<今後の予定>
次々回期日:平成26年11月27日(木)午前10時30分
その次の期日:平成27年1月22日(木)午後2時(!!お時間注意!!)
今後とも応援をよろしくお願いいたします。
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■傍聴・進行協議期日・記者会見・昼食会について■
傍聴の仕方、進行協議期日、記者会見、昼食会のご案内については、こちらをご覧ください。